古代貴族から近代華族までをたどる『家柄の誕生』
家柄の誕生を平安貴族から近代華族までたどる重要な通史 位階と官職が生んだ序列の連続を、書評で手早く確認できます
佐伯智広氏の『家柄の誕生 古代貴族から近代華族へ』(吉川弘文館)を、歴史学者の君塚直隆氏が書評した。
本書は、平安時代を中心に、日本で「家柄」がどのように形づくられたのかをわかりやすく整理している。公家社会での位階や官職の積み重ねが、摂関家や清華家、羽林家、名家といった序列につながり、やがて近代の華族制度へ受け継がれていく過程が論じられている。
また、鎌倉時代以降には武家もこの位階・官職の枠組みに組み込まれ、日本の家柄のあり方が貴族社会から近代へと連続していったことが指摘される。書評では、明治期に勲等など新しい要素が加わった点にも触れてほしかったという感想も述べられている。